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ステッカー・シール用語辞典|入稿と発注でよく出る言葉をやさしく定義

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この辞典の使い方と、まず知りたい基本の2語

この用語辞典は、ステッカー・シールの入稿と発注で登場する言葉を、基礎・素材・加工・データ・発注のカテゴリ別に整理し、1語ずつ短く定義したものです。まずは最も多い疑問から。ステッカーとシールの違いとは、素材や加工上の厳密な区別ではなく、呼び分けの慣習です。一般に、大きめで屋外にも耐えるものをステッカー、小さめで屋内向けのものをシールと呼ぶ傾向がありますが、どちらで注文しても作られる物に違いはありません。

 

次に、ステッカーそのものの構造です。ステッカーは「面材(表面の素材)」「粘着剤」「剥離紙(台紙)」の3層でできています。デザインが印刷されるのが面材、貼り付ける力を担うのが粘着剤、そして使うまで粘着面を守っているのが剥離紙です。仕様を検討するときは、この3層のどこの話をしているのかを意識すると、素材・加工・粘着タイプの選択が驚くほど整理しやすくなります。用語の多くも、この3層のどこかに紐づいています。

 

用語が分からないまま入稿してしまうと、思っていた仕上がりと違う、あるいはデータの差し戻しで納期が延びる、といったことが起こります。とはいえ、すべてを暗記する必要はありません。この辞典で意味の見当をつけ、必要な語だけ各コラムのリンクから深掘りしていただくのがおすすめの使い方です。印刷現場25年のZEAMI Stickerが、飾りの専門用語ではなく現場で本当に使う言葉に絞ってまとめました。気になった語から拾い読みしていただいて構いません。

【基礎】ダイカット・型抜き・型代・ハーフカット・全抜き・カス取り

ダイカットとは、デザインの輪郭どおりの任意の形に素材を打ち抜く(切り抜く)加工のことです。英語のdie(型)に由来し、日本語では「型抜き」とほぼ同義で使われます。「ダイカットステッカー」「型抜きシール」といえば、四角や丸ではなく、キャラクターやロゴの形そのままに輪郭をカットしたステッカーを指します。呼び方は複数ありますが、指しているものは同じです。詳しい仕組みはダイカットとは?意味・仕組み・ステッカーでの使われ方で解説しています。

 

型代とは、デザインを打ち抜くための抜き型(刃を仕込んだ型)を製作する費用のことです。従来のダイカットではデザインごとに専用の型が必要で、この型代が小ロット製作の壁になっていました。当店ではコンピュータ制御のカッティング設備でデータから直接輪郭を切り出すため、どんな形でも型代0円です。オフセットとは、輪郭より外側にカットラインを広げること。その余白が、ステッカーでおなじみの白フチになります。型代の有無は、少部数で作れるかどうかを左右する要素です。

 

ハーフカットとは、表面の素材だけに刃を入れ、剥離紙は切らずに残すカット方式のことです。シート状のまま納品され、使うときにペリッと剥がせます。全抜きとは、剥離紙ごと輪郭どおりに切り落とす方式で、1枚ずつバラの状態になり、物販や配布に向きます。カス取りとは、カット後に残る不要な周囲部分(カス)を取り除く工程のこと。いずれも納品形態を決める際に必ず出てくる言葉ですので、注文前に押さえておくと安心です。どちらを選ぶかで、梱包や配布のしやすさも変わってきます。

【素材】上質紙・合成紙・透明・銀・サテン・セパレーター

面材とは、印刷される表面の素材のことです。当店で扱う面材は5種類。紙(上質紙)とは、白くなめらかな一般的な紙素材で、発色が素直でコストを抑えやすい反面、水には弱いのが特徴です。合成紙とは、紙のような見た目と風合いを持ちながら、ポリプロピレンを主原料とするため破れにくく水にも強いフィルム素材のこと。屋外や水回りの定番です。詳しくは合成紙ステッカーの耐久性と活用シーンをご覧ください。迷ったときの基準としても使いやすい素材です。

 

透明(クリア)とは、無色透明のフィルム素材で、印刷のない部分が透けるため、デザインだけが貼った面に浮かんだように見えます。銀(シルバー)とは、金属蒸着フィルムをベースにした素材で、光を受けてメタリックに輝き、限定感の演出に向きます。サテンとは、布地を思わせるきめ細やかな質感を持つ、落ち着いた上品な光沢の素材です。5種の違いと選び方はステッカー素材5種 徹底比較にまとめています。見た目の印象は、素材を決めた段階でほぼ決まります。

 

セパレーター(剥離紙)とは、粘着面を保護している裏の台紙のことです。「離型紙」「台紙」とも呼ばれ、表面にはシリコン加工が施されているため、粘着剤を傷めずにきれいに剥がせます。この剥離紙の性質と役割はセパレーター(剥離紙)の話で詳しく紹介しています。なお耐水とは水に濡れても素材が傷まない性質、耐候とは屋外の日光や風雨に長く耐える性質を指し、両者は似て非なる別の概念です。屋外で使うなら、耐水だけでなく耐候も確認しておきましょう。

【加工】ラミネート・白版・弱粘着・裏面印刷

ラミネートとは、印刷面の上に透明の保護フィルムを貼り合わせ、傷・水濡れ・こすれから印刷を守る加工のことです。当店では3種類をご用意しています。グロスラミネートは光沢があり発色が鮮やかになる仕上げ、マットラミネートは反射を抑えた落ち着いた質感で、指紋が目立ちにくいという実用的な利点もあります。両者の使い分けの基準はグロスラミとマットラミの違いと選び方で比較していますので、迷ったらご覧ください。ラミネートの有無で、ステッカーの寿命は大きく変わります。

 

UVラミネートとは、紫外線から印刷を守り、屋外での色あせを長期間抑えることを目的としたラミネートのことです。屋外掲示や長く使うステッカーで選ばれます(UVラミネートの効果と使い方)。白版(ホワイトインク)とは、透明や銀のような地色のある素材の上で発色を出すために、下地として白インクを敷く版のことです。これがないと色が沈みます。仕組みは白版(ホワイトインク)とはをご確認ください。透明や銀を選ぶときは、必ずセットで考えたい要素です。

 

弱粘着(再剥離)とは、貼り直しや剥がしやすさを重視した粘着タイプのことで、期間限定の掲示や、壁・什器を傷めたくない場面で使われます(弱粘着(再剥離)ステッカーの使い方)。裏面印刷(バックプリント)とは、剥離紙の側に印刷を行う加工のことです。メッセージやクーポン、注意書きを載せられ、配布物を二度楽しめるものにします。活用例は裏面印刷(バックプリント)ステッカー活用アイデアにまとめました。加工は、用途から逆算して選ぶと迷いません。

【データ】塗り足し・トンボ・アウトライン化・カットパス・解像度

塗り足しとは、仕上がり線の外側まで背景や絵柄を少し延長しておく余白のことです。裁断やカットの位置がわずかにずれても、素材の地色が白い線となって出るのを防げます。「ドブ」と呼ばれることもあります。トンボとは、仕上がり位置や印刷の見当を示すためにデータの四隅や中央に付ける目印のこと。どちらも印刷物特有の作法です。塗り足しの作り方は塗り足しとは?必要な理由と作り方で図解しています。はじめての入稿でつまずきやすい、最初の関門です。

 

アウトライン化とは、文字データを図形(パス)に変換する処理のことです。フォントがない環境で開いても、文字化けや別書体への置き換わりが起きなくなるため、入稿前の必須作業とされています。似た言葉のラスタライズは、ベクターデータを画像(点の集まり)に変換すること。どちらも「環境依存をなくす」ための処理ですが仕組みが異なります。詳しくはフォントのアウトライン化はなぜ必要をご覧ください。入稿前のチェックリストに必ず入れておきたい項目です。

 

カットパスとは、ダイカットの際にどこを切るかをデータ上で示す線(パス)のことです。印刷される絵柄とは別のレイヤーや特色として指定するのが一般的で、作り方はカットパス(ダイカット線)の作り方で手順を解説しています。解像度とは画像の細かさの度合いで、印刷では原寸350dpi程度が目安。カラーモードのCMYKは印刷用、RGBは画面表示用の色の表現方式です(解像度とベクター/ラスターの違い)。画面で見た色と刷り上がりが違うのは、この考え方の違いによるものです。

【発注】面付け・小ロット・入稿・データチェック・特急製作

面付けとは、1枚の印刷用シートの中に複数のデザインや同じデザインの複数枚を、無駄なく効率よく並べる作業のことです。この工程があるおかげで、1シートに複数種類を混在させることができます。当店で複数デザインでも合計50枚から注文できるのは、この面付けの考え方によるものです。小ロットとは少部数の製作を指す言葉で、当店の最小は50枚、価格は1枚35円〜、ダイカットでも型代は0円となっています。少部数でも試しやすい仕組みが、ここに支えられています。

 

入稿とは、印刷用のデータを印刷所に渡すことです。データチェックとは、受け取ったデータに不備がないかを印刷側が確認する工程を指します。塗り足しの不足、フォントの未アウトライン化、解像度不足、カットパスの指定漏れなどが見つかると差し戻しとなり、納期が延びる原因になります。逆にいえば、この4点を押さえておけば大半の事故は防げます。入稿の全体像はステッカー入稿データの作り方 総合ガイドをご参照ください。納期を守る最大のコツは、入稿の質を上げることです。

 

見当(見当合わせ)とは、印刷の位置とカットの位置を正確にそろえることをいいます。ここがずれると白フチの太さが左右で変わってしまうため、仕上がりの精度を大きく左右する工程です。特急製作とは、通常より短い納期で仕上げるプランのことで、当店では3割アップ・5割アップの2段階をご用意しています。校正とは、仕上がり前に文字内容や色を確認する作業のことで、印刷後の作り直しを防ぐ最後の関門です。段取りの言葉を知っておくと、スケジュールも立てやすくなります。

用語が分かると、注文はもっとスムーズになる

ここまで見てきたとおり、ステッカーの用語はどれも「工程のどこの話か」を示す道しるべです。基礎の語はカットの方式、素材の語は面材と剥離紙、加工の語は表面と粘着、データの語は入稿前の準備、発注の語は段取りとスケジュール。この5つの引き出しに言葉をしまっておくと、印刷所とのやりとりが驚くほど短くなり、認識のずれによる作り直しも減らせます。用語は暗記の対象ではなく、地図として使うものです。必要な場面で引ければ、それで十分に役目を果たします。

 

「全部覚える必要がありますか」とよく聞かれますが、その必要はありません。初めての方がまず押さえるべきは、塗り足し・アウトライン化・カットパスの3語です。この3つは、データの差し戻し理由の大半を占めるからです。あとは、素材5種(紙・合成紙・透明・銀・サテン)とラミネート3種(グロス・マット・UV)の名前が分かれば、仕様の相談はほぼ問題なく進められます。残りは必要になったときに調べれば十分です。現場でも、日常的に使う言葉はそう多くはありません。

 

もちろん、用語に自信がないまま注文いただいても大丈夫です。入稿後には当店のデータチェックが入りますし、「この形は欠けやすいので少し調整しませんか」といったご提案も現場から行っています。データ作りが不安な方には、サイズや塗り足しをあらかじめ設定したそのまま入稿テンプレートもご用意しています。分からない言葉は、そのまま質問していただくのがいちばんの近道です。どうぞ気軽にお声がけください。迷いを残したまま進めるより、ひと言聞くほうが確実です。

 

言葉で迷ったら、実物で確かめるのが最短です。型代0円・50枚から・1枚35円〜。
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